オーストラリアある夜のシドニーウーバー 中華系の男

ある土曜日の晩のウーバーの出来事。

夜11時を過ぎたころGordonのパシフィックハイウェイ沿いで中華系の男性客2人を拾った。

恰幅の良い男が助手席に座る。もう一人は斜め後ろで終始無言だった。

会食を終えた帰りのようで行き先はSeaforthだ。30分くらいはかかる。

自分が日本人だと知ると助手席の男がいろいろと話しかけてくる。風貌は幻冬舎社長の見城徹にそっくりだ。
固太りした体躯はエネルギーが溢れんばかりでアバタ面から酒精と摂り過ぎた栄養分が噴出してきそうだった。

仕事で日本の会社ともつきあいがある、とのことで言葉の端々からずいぶんと裕福なことが伝わってきた。

車中はお酒の話題となった。日本の酒が好きだそうである。ウィスキーの話となる。
最近はウィスキー会社で原酒の在庫が減ってニッカもサントリーも入手しづらくなった、自分は「軽井沢」が好きなのだ、と言う。
自分は全く知らなかったが後で調べてみると1本10万円以上もするウィスキーなのだった。

どんな日本酒が美味しいのか、と聞くのでもう30年も前にデパートでバイトしていた時に新潟の物産展で知った「越乃寒梅」がいいんじゃないか、と教えておいた。
作家の開高健は旨いと言われる日本酒のほとんどが越乃寒梅の亜種であると喝破している。

信号待ちの時にペンでメモ用紙に酒の名前を書いてあげると電話番号の交換をしようという。

Seaforthは内海沿いの断崖に無理やり道路を切り拓き、家屋をへばりつかせたようなところで、男の家は急な坂道を降りたどん詰まりにあった。手元のリモコンでガレージの電動シャッターが開くとベントレーが見える。

男が降りる前に電話番号を聞いてきたので一応教えたのだが、その後はもちろん音沙汰ないのであった。

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