オーストラリアシドニーウーバー Marootaに向かうカップル

ウーバーを始めたばかりの頃の平日の朝、Darling Harbourに近いホテルからカップルのお客さんを拾った。リクエストの画面に出た名前が日本人女性のものだったので双方日本語で挨拶を交わし目的地に向かう。
場所は70kmも北上したMarootaというところだ。
途中のCastle HillからDuralあたりまでは前職で訪れる機会はよくあったが、そこからさらに30km離れている。こんな辺鄙なところに何をしに行くのか聞いたら牧場体験なのだそうだ。


車内で話すのは女性ばかりで連れの男の人はほとんど喋らない。
日本語での会話は最初だけで、その後女性は英語で話し始めた。
自分もあまりうまくない英語で対応する。
連れの男性は日本人に見えたが、日本語が話せないアジア系の方なのだろうと思ったからである。ひとり会話に取り残されてしまうのは不憫だ。

ところがである、男の人が不意に口を開くとそれは日本語なのだ。
何でこの女性は日本人同士なのに英語で話すのだろう。
話を伺ってみると日本での職業は英会話教室の先生なのだそうだ。
どうやら日本を出て海外生活をしたくて堪らないようで、英語で話す理由は
「日本語って敬語とかめんどくさいですよね」とのこと。
何とも同意しかねる返答だが、日本語だけでなく日本の慣習諸々すべてがイヤなのだろう。

Duralを過ぎしばらくすると一般道の制限速度が60kmから90kmになる。
一軒家はぽつりぽつりしか見当たらなくなった。
ずっと変わらない緑と灌木の景色で、そのうち片側2車線の道路が1車線となる。
人家が疎らなので心配になったのだろう。
「この辺でウーバー頼んだら来ます?」と女性に訊かれる。

正直言ってわからない。来るかもしれないし来ないかもしれない。
自分の場合、10kmくらいまでの距離なら向かったことはある。
リクエストからピックアップまでの料金は発生しないので、あまりに遠いと割が合わないのである。

牧場の人に頼んで最寄りの駅とかバス停まで送ってもらえば、シティまで戻って来られるでしょう、とアドバイスしたのだった。

そのうち女性は牧場で一緒にアクティビティに参加しましょうよ、と自分を誘ってきた。
自分たちも帰りの足ができてあなたも楽しめて一石二鳥でしょう、と言わんばかりである。
だけど牧場にもこの人たちにも興味持てなかったのでやんわりとお断りした。
目的地に着くと何も言わずに女性はドアを開け、誘いを断ったのが不満だったのか背を向けてさっさと歩いて行ってしまった。

その後はアプリの行き先を自宅方面に設定してしばらく南下したが、リクエストはなかったのでお昼を食べにいったん家に帰ったのだった。

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